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工作機械の修理

風邪をひく前のお話です。

勤務先の工場で使っている大型の工作機械があります。
先日の朝、この機械の作業担当者が飛んできて、「操作電源が入らない」と訴えてきました。
早速見に行くと、主電源は入っているのに操作電源のボタンを押してもコンピューターが起動しません。
家庭の中で例えれば、テレビの主電源は入るのに、テレビの画面が映らないって事です。
この工作機械は1984年製で今年で31年目になります。コンピューター制御の物としては古い類に入るかと思います。

機械が動かないと生産が滞ってしまうので、とりあえず自分で出来る範囲の修理をする事にしました。
メーカーのサービスを呼ぶのもいいけれど、それなりのコストがかかります。
節約のためには自分で出来る事はやってみる。策が尽きてしまったらサービスを呼ぶ。
これが鉄板でしょw
コレを言ったら作業担当者が変な顔してましたけど、どうも直るのか疑心暗鬼らしいww
素人だからそう思われても仕方がない。


この機械の制御盤はとても大型で、4ドア冷蔵庫3台分を並べたぐらいあります。
中は、基盤がまとめられてメンテナスがしやすいように設置されています。
機械修理8
機械修理9
こんなに大掛かりな基盤だらけの代物でも、コンピューターの性能はわずか8ビットしかありません。
そう、気がついた方もいらっしゃると思いますが1984年当時の8ビットと言えば「ファミコン」です。
ファミコン
リコー製のCPUを搭載した小さなこのファミコンと基本性能が同じなのですww
ゲーム機と工作機械ではカテゴリーこそ違いますが、コンピューター制御であるのは同じです。
小型化への進化は、この時代でも凌ぎを競い合っていたのです。

さて、電源が入らない時の一番てっとり早い対処法はヒューズの交換です。
機械修理1
この機械用に備蓄されているヒューズ類を漁って数種類をピックアップ。
制御盤1
一番初めに一番簡単な栓形ヒューズをチェック。(赤い囲いの中)
機械修理011
基盤3枚、ヒューズ9本中2本が怪しかったので新品に交換。主電源オン。

操作電源は・・・・・・・・入らない(ToT)ダメか。

次に操作電源にあるヒューズをチェック。
機械修理2
こちらはガラス管ヒューズが入ってます。
これは切れていたので新品に交換。
機械修理3
(これは新品のヒューズ。切れていると中の銅線が無くなっています。)

交換して主電源オン。

操作電源は・・・・・・・・・・・やっぱり入らない。∑(゚д゚lll)ガーン

次は基盤を外して実装されているヒューズをチェック。
機械修理4
機械修理7
(矢印と赤い囲みの部分がヒューズ)

これを一つ一つ外してチェックすると、1個が切れてました。
機械修理5
実際に切れていたヒューズの写真。わかりますか??

これも新品に交換して基盤をスロットに戻します。
機械修理6
この時代のシリアルケーブルはゴツくて昨今の物とは大違い。マイナスドライバーを使わないと接続ができません。
作業性悪いよ。

で、主電源オン。

操作電源は・・・・・・・

入りましたー!直ったよ。\(^o^)/

約2時間かかりました。コンピューター起動後の操作も問題なし。

解決です。


※修理中の写真撮影はケーススタディーとして社長の許可を得ています。

ブログのネタにするとは言ってません。社長、すまんww

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